……俺は、一度学園に戻るつもりです。
もしかしたら、生き残っている生徒がいるかもしれませんから。
それに……俺の居場所は、そこだけですしね。
[この屋敷へと向かう時。
リスクと計りをかける>>2:298ことで、目を瞑ってしまった生徒たち。
戻らなければ。例え実体のない体であっても。消えつつある存在であっても。
男を、今の男へと、導いてくれたあの場所へ]
もし、学園にいらした際は、また一杯やりましょう。
俺たちが飲める酒があって……お互いその時まで、「存在」を保てていたら。
[逝人としての感性ゆえか。
屋敷で行われている――――もしくは、すでに行われた出来事は、男はきっと把握していたことだろう。
その上で、自身の居場所はここではないと、屋敷を後にしたのだった。
なぜかやたらと懐かれた、実体のない熊を従えて]
(77) ginlime 2011/12/14(Wed) 21時半頃