―→ホテル サザンアイランド―
――…昨日から戻ってない、んですか?
[ホテルに着くと真っ先にフロントへ向かってテッド・ミラーの部屋と在室しているのかを訊ねた。
どうやら一度戻ったが自警団員に声を掛けられた後、また出て行ったきり部屋へは戻っていないらしい。>>30
礼を言った後、再び外へと出る。
淀んだ色の空を見上げて思わず溜め息を漏らした後、雨に濡れた石畳を足早に駆けていった。
裾や靴が少し汚れる事と引き換えに、それほど時間を掛けずに自警団詰め所へ辿り着く。
昨日、集会場から自宅まで自分を運んでくれたらしい団員が声を掛けてきたので、少しの気恥ずかしさと共に「もう大丈夫です」と答えた]
……っと、すいません、テッド・ミラーさんが今何処に居るか解りますか?
……あと…シーシャさんは……
[今までの犠牲者は発見時には亡くなっていた分、シーシャの件を聞くのは少し怖かった。
が、一命を取りとめたとの返答と、探している当人が治療したという話を聞けば安堵と共に驚きを隠せなかった。
診療所に居ると聞けば、軽い挨拶の後すぐその場を後にした]
(76) 2013/09/14(Sat) 23時半頃