『2つの封は私が引き受けましょう。 災厄は神の手元にあるべきものでもなし。 ……いずれ、《観察者》までもが自覚的に人の元に下りる時が来れば、その時はお渡ししましょう。』[3つの災厄の琥珀うち2つは悪魔の手元に。それは人と世界と、なにより《観察者》への愛情故に。けれど、女神の手元より災厄を引き離しても、負の歴史が積み重なっていくことは止められなかったらしい。傍観するはずの《観察者》は何時しか不和、争い、闘争の種を撒きだした。それはいつしか奪われた楔の片割れである「翡翠の左翼」を浸し。琥珀に比類するほどの負の塊――惨禍の翡翠≪カラミティ・ジェイド≫へと育てあげてしまった事を知る者はまだ少ない。]
(76) 2014/11/15(Sat) 19時頃