―ほんの少し未来の話―
[冷たい校舎から帰ってきた、翌日。
放課後に、零を捕まえる。話したいことがある、と。
頭の中でちゃんと整理した、筈だけれど、本人を目の前にすればまた思考はぐるぐるし始める。
おそるおそる、口を開いた。]
……俺は、お前が思うほど、弱くないから。
"頼れる幼馴染"がいなくたって、生きていける。
けど、そういうの、関係なく。
傍に、隣に、いたい。
無理に言わせようとしなくたって、頼りたいって思ってもらえる俺に、なりたい。
――零のことが、好き、だから。
[恋愛感情なんて信じていないし、この気持ちがそれに属するのか、友情なのかもわからない。
けれど、頼りたいとか、頼られたいとか、そういうのを全部ひっくるめて、当てはまる言葉がこれだった。
この先の関係がどうなるか、それは零の返答次第だろうか。
どちらにしても、ひとまずは。歪んだ幼馴染関係に、終止符を。**]
(75) xcocoaxtk 2016/09/25(Sun) 23時半頃