[こんな思考、落ちていく志水をその目にしなかった人には、理解出来なかったかもしれないのに。
勝手に自己完結すれば、唇を動かす]
校舎近くにあるグラウンド、隅の方にいたから、だから……志水、迎えに行かねーと。
[独り言のように呟けば、そのまま背を向けて階段の方へと歩き出す。
向かうのは、一階昇降口。
どうやって、迎えに行くんだ。
あれはマネキンじゃない。だけど、飛び降りていたのは志水だった。
扉が開かない事はこの身を通して理解しているだろう。
分かってる。分かってるけど、泣きながら笑っていた志水の顔が忘れられない。
なんで泣いてたの。なんで笑ってたの。
どうしてそこにひとりでいたの。
来島もどうしてそこで倒れてるんだ。
返しに来いって言っだだろ。昨日言ってた助かったの意味だって聞いてないのに、どうして。なんで]
(74) 2016/09/19(Mon) 10時半頃