[鮮度を大事にと用意された刺身が燻されるの気配で察し変化を楽しむ気持ちはあるのか、なんて考えるのは頭の隅。]いや、うん……好きっていうか、いや。好きなんだろうとは思うんだけど[生真面目を絵に描いたような男の見せる表情の変化がどうにもいたたまれなさを増長させた。>>64まだ誰にも渡していない、ボトルに詰めてもいないピースはサイズも重さも、自分でも持て余すほどのもので。]そうだね、うん、ありがとう。──…あなたも、ね。[彼なりの気遣いに助けられ、普段の自分を取り戻す。>>65"人の気も知らないで" なんて。なんとも理不尽な八つ当たりをぶつけるほどにはまだ酔っていなくて、それが救いだった。]*
(74) 2017/07/08(Sat) 22時半頃