185 虹彩異色の死


【人】 手伝い クラリッサ

[メルヤの声が聞こえると、
 組んだ手を解き、振り向いて微笑む。]

 待ってたわ。

[歩み寄ると、そっとメルヤに手を伸ばし、
 肩の傷に触れないように、背を撫で
 最前列の信徒席に促した。]

 ……。
 浮かない顔ね。

[薄暗い聖堂の中で、
 ステンドグラスから射す月の明かり。
 ふたりの、四つの虹彩は、
 月の明かりだけで、宝石のように煌くことも、ない。]

(73) bloody 2016/03/12(Sat) 22時頃

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