――お久しぶりですね。《解析者》殿。
その後、お変わりないようで。
…少々お若くなられましたかな?
[その声は突然に。
何の気配もなく突如出現したその質量は、親しげに少年に声を落とすと、何やら彼の外見を観察している。
時折関心の声を上げ、視線は顔と機械端末を行ったり来たり。
いやはや、人と言うのは、知らぬ間に随分と進化した。
コスプレ紛いの衣装と、恐らく『今の彼』には聞き覚えのない解析者という名。
入り込んだ奇妙な部外者に、さて、彼はどんな反応を示しただろう。]
アレの現在の《観測者》殿も此方に居らっしゃられるようですし、
ここは随分と、変わった学び舎なのですね。
[外で始まっている《観測者》と《宝珠魔道士》の問答に気付いてはいるものの、優先順位はまだ下の方。
少年がどのような反応を示そうと、笑みを浮かべて彼の前に立っているだろう。**]
(73) 2014/11/12(Wed) 19時半頃