[唇を塞いだ。
──はずだったのに唇の代わりに筋張った指が邪魔している>>72、それを理解するのに少しの間を要すくらいには、酔っていた。
唇を弄る指をぺろりと舌で舐めたら指は離れただろうか、そうこうしている間に、腕は相手の首に回る。
それなりの距離は保たれたまま、ベッドに座るキョウスケさん膝に跨るとベッドが大きく軋みをあげた。きっと、身動ぎすれば、体勢を変えることは容易い、が、それに応じて男はじゃれつくように、顔を、キョウスケさんがどんな表情をするのか拝もうと攻防を続けるだろう]
…………そーゆーとこ、小悪魔っぽい。
でも、俺ぇ、キョウスケさんがぁ、告白…………
されたことも、したこともない、って言ってたの
信じてるんですー、…………。
[もしかしたらキスもしたことないのではないか。前に自分が言った、「これからたくさんのはじめてが待っている」彼のはじめての思い出は全部、巽さんと紡がれていくのかもしれない]
(73) miduno 2019/05/02(Thu) 10時頃