……嗚呼、あれはどこも使えなさそうだ。
[声の元へ歩いていけば、軈てヨーランダ>>71の姿を見ることは叶っただろうか?
男の手にはインクが無ければ使い物にならない、携帯用のペンが握られている。…その先は、細く、尖っていて。……女性の細い喉に突きたてれば、その声を止めることくらいなら叶うのではないだろうか。
視界にヨーランダの姿を認めれば、そのみすぼらしさと髪の色に……ポツリと呟く。
あれは娘の友達にはふさわしくない。
あの人形は、持ち帰らなくても良いだろう。
次の呟きは。
……きっと恐らく彼女のすぐ後ろか、横で。]
Que dieu soit avec toi, mademoiselle.
(神のご加護を、お嬢さん)
[何も移さぬ瞳と表情のまま、さて。
彼女が未だケタケタと不気味な鳴き声を鳴らしているのなら、そのペン先を手早く喉に突き刺してしまおうか。]
(73) 2016/02/26(Fri) 04時半頃