[“何が”と問われて細い記憶の糸を辿る。人を殺めるという行為を通常の精神状態で熟せる人間は恐らくそう多くはない。自身も恐らく多数の方で、異常な精神状態で犯行に及んだせいなのか、それとも極度の緊張状態であった為か、又は別の理由か――答えは分からないけれど肝心の部分はよく思い出せなくて。]
人に、頼まれたんだよ、
出世させてやるから人を殺せって。
最初は断ろうと思った、でも――、
相手は上司なんだ、断れるわけないじゃないか。
[自らの罪の重さは理解している。が、心の何処かに「自分はただ指示に従っただけだ」と思っている所があって、眉を寄せて俯く。そんな感ほんの少しの些細な箍が外れてしまったら幼馴染>>62相手に声を荒げてしまいそうになる自身が醜く思えてしまったから。]
――そっか。
なるほど、随分面倒なヒントをもらってしまったらしいねえ、
[軽く深呼吸をしてから真面目な顔をして呟くと端末を操作しメールを開き、そのまま画面を幼馴染の方へと向けて。「これが根拠だったんだけど」と難しい顔をして呟いた。]
(72) 2014/12/13(Sat) 04時半頃