―自宅・生活スペース―
[客足が途絶えて暫く。通りに人の波が無い事を確認すれば表にclosedの札を下げて、大きく伸びをする。
疲労感と達成感に、自然と表情は緩んだ。
その後は閉店業務を粗方済ませて、自宅へと戻る。店と自宅は繋がっている。
一足先に開放されたグレッグにお疲れ様と笑顔を向けてから、父と共に夕食の準備をした。
空腹を満たし、汗を流してさっぱりとした後、グレッグを自室へ案内した。
子供の頃ならいざ知らず、流石にシングルのベッドに二人並んで寝るのは狭くて彼の分は簡易ベッドを並べた。
唐突な問い>>53には横になりながら不思議そうに首を傾がせる]
島を? ……うーん、ないかな。考えた事も無い。
そりゃ、外の景色は見てみたいって考えた事はあるけどさ。
[実際考えた事は無かった。
旅行としての「出てみたい」はあるが、居場所としての「出てみたい」はない。
次いで、ぼんやりと天井を眺めながら独り言のように小さな呟きを漏らす]
(72) 2013/09/03(Tue) 14時頃