―蕎麦屋―
[稽古が終わった後、勝丸から貰った土産と共に蕎麦屋に来ていた。遅い朝食といったところ。]
竹三さん、お久しぶりです。もりそばを一つ。
[威勢のいい声と共に注文が受理されれば、土産の中の茄子漬を一口。身体を動かした後では、塩気の効いた茄子の漬物がより美味しかった。]
あぁ、すみません。勝丸のとこから戴いたもので。
竹三さんも、よかったら一口。
[蕎麦屋に来て何食ってんだよ、と茶々を入れられれば嬉しそうに茄子漬を薦め。蕎麦が来るまでの間、茄子漬を味わっていた。
すると、竹三は思い出したように話を切りだし。]
……はぁ。今年の役員の選出、確かに妙ですね。
[苦笑がちに言う。博史はまだしも、志乃のような若い娘が選ばれたのは凄く希なことだと言っていいような気がする。
まぁ、それも。少し引っかかっただけであり、それ以上は特に考えることはなく。目の前に蕎麦が運ばれてくれば、自身の空腹を満たすことに専念するだろう。]
(72) 2011/08/16(Tue) 23時頃