―午前/靴屋―
ただいまー、とうわっ!?いきなり何すんだよ!
しょーがないじゃん!イアンにーちゃんたちと
食堂に行ってたら、大雨になっちゃったんだからさ!
[天気も落ち着いてようやく帰宅…と思ったらこの怒号。嵐が過ぎ去った後も、頑固オヤジのカミナリは雲と共に通り過ぎてはくれないワケで。いつもは場を宥めてくれる母親も、連絡が取れなかっただけに今回ばかりはお冠のようだ。ちょっと説明に捏造が入ってるのはご愛嬌。イアンは隣で一緒に怒られているのだろうか?もしかしたら一緒にゲンコツを食らったかも知れない。]
うう、ゴメンってば。
そーだ、みんな聞いた?昨日と今日の話。
[と、嵐から今朝までにあったことを妹が寝ている間に両親に話した。無論、役場から通達程度は行き渡っていたようで、だから余計に心配したのだと母は言い、父は付き添いの役人の男を投げ飛ばした。その後1時間ほど正座で説教を食らうハメになり、トニーが借りていたスージーのTシャツから着替えて、むくれながら靴を磨き始めた頃には灰色の雲の向こうから僅かに日が昇って見えていた。]*
(71) 2017/08/16(Wed) 01時頃