[山盛りのプリンキューブの前に陣取るアシモフの軽口に、笑い声をあけた。]
だよなぁ?
エンジンだって燃料がなけりゃ、火もつかねぇ。
がんがん喰って、燃やしてもらわなきゃな。
[聞きたいことなら山ほどあった。ヤンファの容態。ナユタとシルクの状況。原因。回復の見込み。なによりも、見るからに消耗しているアシモフの体調。たが、目の前のこの小さな身体に納められた頭脳は、いまこうしている間も、フル回転しているはずだ。余計な水は差すまい。別の話題を探した]
······なぁ、聞いてくれよ。
シルクのやつが、手紙に、こんなことを書いてやがった。
この楽しい旅が終わるのが惜しい。
そう思ったから、あの彗星がきた。
ぼくは罰をうけるべきだ、ってよ。
へへへっ、可愛いもんだよな。
終点が惜しいなんざ、全員思うことだろうによ。
いい子すぎるのも問題だな。
(70) 2016/05/19(Thu) 15時頃