― 5月XX日 水曜日:朝食堂にて ―
[そうしてタイムリミットまであと数日に迫ったある日の朝。
セシルと話していたところ、どうやらノエルも朝食を食べに来たようだ。>>1:59
義手である右手をあげて挨拶をする。
あれ以降も何度かやり合っているかもしれないし、お互い大人な対応をしていたかもしれない。
だが、ここ数日はそれもなく、気安く話していたはずだった。
先程過去の話を思い出すまでは。]
ノエルも朝食か。
[煮込まれまくったコーヒーを飲みつつ挨拶する。]
お前、前に話した事、覚えているか?
――俺はまだ泣き喚いていないが、諦めたのか?
[そう揶揄したのは、残りの数日の娯楽を求めてか。
それとも、他の泣き喚いている機械化生を見ろとの意図か。
ノエルがどう受け取るかはわからないが、果たして、彼はこの数日、どう過ごすのだろうか。
それを見届けたいと思ったのは、担当された身としての最後の望みなのかもしれない。*]
(70) 2016/05/08(Sun) 00時半頃