[席を移動してからしばらくの間は、あまり口を開かない星開を巻き込んで、いつも通りの雑談に花を咲かせていただろうか。
それが止んだのは、不意に彼の口から飛び出した質問>>67が耳に入ったから。]
え、何それ。
まぁた難しいこと訊くね、セカイは
[レモネードのストローを咥え、唇を尖らせてはしばし黙る。彼の口調から、なんだか真剣に考えなくてはいけない気がして]
今の生活には、これといって文句はないよ?
好きなことして、それなりに不具合なく生きてるし
ただ、満足かって言われると…違う気がする
[思考を文章にまとめるつもりもなく、頭に浮かんだことをそのまま声に乗せて流す。]
どうすれば気が済むかって言われると、答えらんないけどね
深さ不明の井戸を満たすのに何ℓの水が必要かなんて、知るわけないじゃん?
心の底から満足したことがないから、自分でもわかんないや
[うまい譬えではないけれど、彼は頭がいいから、たぶん言いたいことは察してくれるだろう。
話すだけ話してしまえば、愛衣子や星開に目を向けてどちらかが口を開くのを待つだけだ。**]
(70) 2014/06/08(Sun) 12時半頃