[ここは地上の理から外れた場所だからあまり関係ないけれど、夏の暑さにも負けない元気な花が、陽の光をたっぷり浴びる事が出来る場所で咲き誇っていた。>>46
屈んだルパートがポーチュラカと「ポーチュラカ」の間で何度も視線を往復させる。
花の専門家でもない男に、「白」というヒントだけで探して貰おうなんて無茶ぶりも良いところだが、彼は真剣に見比べているようだった。>>47]
ふふ。
ふふふふ。
[頬を紅潮させて口元に両手を当てて彼女は笑う。
「正解」に近づく度に、ちいさな身体がふるふる震え、 ――呼応するように、彼女を育んだ母なる花も揺れた。
だから、ようく観察していた彼にはそれが通じたのだろう。
気合の入った回答>>48が耳に届くや否や、幼子が父親に飛びつくような勢いで、彼女はルパートに身体を預けた。]
あたり!
あたし、いちばんのお寝坊さんだったから、まだ花びらに露が残ってるの。
あたり!あたり!
(69) 2015/12/11(Fri) 20時頃