――っ、
ホンット……馬鹿が!
[数コンマ遅れて引かれた手をぱしりと払い、顔を顰め、やれやれと首を振った。さっきから馬鹿としか言っていない気がするが、悪口ボキャブラリが貧相なのは昔からである。]
(てめえの方が守らなきゃなんねえもん、抱えてるだろうによ
まずは自分のこと考えろって――)
………っ?!
[響く絶叫>>46に剣吉>>50と顔を見合わせて、辺りをうかがう。探そうと足早に動く幼馴染についてはいくものの、むしろ逃げた方がいいんじゃないかという気がD地区に踏み入った辺りからしていた。]
[ざわりと草が揺れる。不意に生まれた闇>>52に目を瞠り、「最早オカルトだな」と内心遠い目をしながら、南方も声の主を探す。]
……言っとくけど、危ねえと思ったらソッコー逃げるからな
[ナップサックから取り出すのは一本のククリナイフ。引き攣った笑みを浮かべて、片手に持ち、警戒しながら歩を進める]
(68) 2014/06/13(Fri) 20時頃