[店の側の壁にもたれ、腹いせに音を立ててラムネを噛み砕き。戻ってきた坊主には、恨めしそうな視線を向ける。]
…………。偉いぞ。余計な一言が無かったら満点だった。
[――だが、お使いを頼んだのは自分だから。それに言うなと言ったワケでも無く、結果だけ見れば坊主は立派に使いを果たしてくれた事になる。
だから口を出そうになった文句の半分以上は飲み込み、代わりに恨めしい気持ちは手袋に包まれた手に込めて、強めに髪をかき混ぜてやった――随分力が籠ってしまったから、髪がボサボサになったかも知れんが、そんな事は知ったことか。
坊主の腕にある白百合は三つ。怪訝に思うも、成る程一つは坊主の分か(>>64)と花を受け取り、言われた通りに一つは籠へと入れてやる。食い物が入っているから、なるべく花粉が落ちにくいように。]
(68) 2015/04/08(Wed) 13時半頃