[男の目の前で、綺麗な瞳から液体が溺れる。(>>63)
頬へ零れていくオイルは、ポーラの設計上の事情を知らなければ涙に見えた。]
泣かないで。ほら、涙を拭いてくれ。
可愛い顔が台無しだ。
[懐から取り出したティッシュで、頬をぬぐう。
ポーラ自身が拭こうとすれば、ティッシュの残りも手の中に押し込んだ。
地面に落ちてしまったプラスチックのナニカ――冷却ユニットの残骸――を拾い、描かれている絵から、食べ物だと推察する。]
俺もここがどこかはわからないな。
君はどこから来たんだ?
[力ない声での問いかけには宥めるように対応しつつ、逃げられなければ先ほどまで何かを乗せていた頭に触れる。
頭についている耳がおもちゃではなさそうだ、ということに気が付きかけたが、目下の問題は泣いている彼女を宥めることなので、拒否されなければぽんぽんと、落ち着くまで撫でている。**]
(67) 2017/05/05(Fri) 00時頃