>>19
[彼が、ラルフの親友に付き従おうとしたのか>>0:275、あるいは他の原因、もしくは単なる噂なのか──そこまでは己は知らない。彼との関係を思えば、死を意識しても然程の感傷はなかった…筈であったが。──噂を耳にしたその時、胸中にはあの不器用な男の、どきまぎと浮かべた笑顔が掠めた。そういえば、あれも少し犬のような所がある男だった]
己も、立場上の都合とはいえ政府の側、警察の側として『犬』のように振舞う事も、多かった。BOOとの関わり方もそのようなもの。暫しの沈黙の後、ふと自嘲したような吐息を漏らして、リストの紙をナユタの眼前へと机の上を滑らせ──指先が、まず己がよく知るその男の名を叩いた]
こいつは、消しとけ。確かに『そう』だが、…もし生きてても大した引き手にゃならねーよ。
……ケーキ如きじゃ割にあわねーな。もっと良い餌、期待してんぜ?
[ゆっくりと紡ぐ言葉は、敢えて戯れめかせた響きで。ナユタがどう返答したものか──それでも、その後指は確かに組織の一員としての何人かの名前と……「この辺は、噂があるだけだがな」との確とはしない情報として、ラルフの名もまた示していた筈で**]
(67) 2013/07/24(Wed) 01時半頃