─現在:畑─
[今日は必ず馳走が用意されているわ。
だってわたし達の誕生日だもの。
きっと、去年よりも素敵なお料理をヘクターせんせいが作っているに違いないの。
もしかしたら、ホレーショーせんせいがジャムも用意してくれるかもしれないわ。
どうかしら。実際にそんなことを思いつつもわたしが向かったのは畑よ。
花は早くに顔を覗かせるように、お野菜もとれたてを持っていった方がきっと美味しいと思ったから。
………いちばん、美味しく食べられるものに、触れたかったから]
おはよう。ワクラバせんせい。
……誰かを待っているの?
[そんな時。
見かけたひとりのせんせい>>36にわたしは声をかけたの。
一年前、せんせいがわたしにかけてくれた言葉とそっくりものを。
ただ、わたしの手には、綺麗なヒナゲシの花はなかったけれど。
せんせいの右手は一年前よりも、赤色が増えていた]*
(67) 2016/10/10(Mon) 01時半頃