─ 客室 ─
セシル殿、失礼してもよろしいか。
シノブ様は─…あぁ、気がつかれたようだな。
[勇者として喚ばれた少年が起きているのを見ると、失礼にならぬ距離まで近付き、膝を付く。
こちらに向けられる緊張めいた気配は、状況の変化への戸惑いがまだ残っているのだろうと受け取った為、セシルが口にせぬ限りツッコミ不在のままこちらから話を切り出すことになっただろう。
零された声>>64に垂れていた頭を上げると、へにゃりと下がった眉と決まり悪げな顔が目に入って。
苦笑と共に告げられた心情>>65は、そうだろうと思っていた通りだったからただ申し訳なさが増すばかりだった、けれど]
…シノブ様。
[力になりたいと言ってくれるその言葉に、瞳の輪郭が丸く変わり。
続く言葉>>66で緩く弧を描く形に変えて]
勇者らしくなど、考えずとも、良い。
[緩やかな所作で、頭を振った]
(67) 2013/11/17(Sun) 13時頃