[ 何時も通り登校したその日、 教室に寂しく置かれていた花の意味を、 あの時の自分は、知っていた。 黒の服を着た母の手を握り返して、 おぼろげに記憶にある、父の。 その写真の周りにあったものと、思い出と。 きっとよく、似ていた。 あれは、もういない人が居た場所に現れるもの。 だけど決して、その人の代わりには、ならない。 ]
(66) 2015/07/08(Wed) 10時半頃