いい、つってんだろ、てめ、離、せ……!
[甘い囁きに絡め取られて、少しずつ追い詰められていく。背中には壁、顔を背ければ耳が出る。
あんな風に触られて我をなくすなどもう御免だ。それが幼いころからの親友ならば、尚更に。頼むから、分かってくれと顔を上げて見えた表情は、
水を湛えたような冷静な表情――見慣れたそれとは、全く違うものだった。
のけぞった喉に、唇が迫る。]
――ひ、ゃ、だめだ、そこ……、あああ!やだ、んあ、っあああぁ!
[朧の言葉が耳に入らない。何を言っているのか分からない。強すぎる快感が脳を溶かす。
首はだめだ。本当に、だめだ。刺激がくるたびに甘い声が溢れるまま、がむしゃらに頭を振って、首から頭を剥がそうとする。
とにかく首ことで精一杯で、添えられた手を誘うようにきゅ、と臀部が収縮したのは、無意識のこと。*]
(66) 2016/06/07(Tue) 15時頃