……むむ。今日も相変わらず美味しいですねぇ、
[家畜の生産物を褒めるのはなんだか悔しい、と眉を顰める。だが美味しいのは事実で瓶の赤はもう既に無くなっていて。名残惜しそうに中身を無くしたそれを揺らしては腹部に手を。
とまとじゅーすは嫌いじゃない。寧ろ、好き。だけど――、
血が、欲しい。ああ。お腹が空いた。
乾いた唇からなんて生き辛いんだろう、と再び溜息。人の前に現れればやれ怪物だ、化け物だと罵倒されるのだ。血液を口にするのは容易ではない。]
大体、アイツらは家畜の癖に生意気なんですよぉ。
大人しく血を差し出しやがれーですよ、もー。
[そんな文句を言いつつ足を向けた先は亜人が集う酒場。人を嫌い、外を出歩くには不憫な自身には其処は心地よくて暇さえあれば入り浸っている。慣れた手つきで扉に手を伸ばし店内を覗き込めば普段に比べて人が少ない様子。それはそれで静かに酒も飲めるだろうとカウンターの端の席に腰を下ろして、目の前の女性>>58の方を見て、]
(65) 2015/01/07(Wed) 23時半頃