――…ああ、これ?
[ そっと腕を解いて自身の腹部に視線をやれば、不思議なことに切り裂かれた当初よりも少しだけ開きが縮小しているような――…
さて、それはどうしてだったか…記憶にないのだけれど。 ]
…ちょっとまだ痛む、けど…話してたら忘れてた。
[ なんて言いいながら笑えば呆れただろうか。さり気なく話題を逸らされたことには、触れなかった。もちろん少しだけ寂しいけれど。此処に来てくれただけでもう十分だから。
大分落ち着いてきてはいたが――…とてもじゃないけれど、自力で立てるような気はしない。力が入らないし身体はとても怠いから。座りながら話している分には平気だった。 ]
ただ…まだあまり動けない…、と思う。
[ 迷惑を掛けてしまって申し訳ないという気持ちになってしまって、目を伏せながら言って。 *]
(64) 2014/09/10(Wed) 02時頃