[宣言に、責める言葉は返らなかった。
御崎の短かな返答に、小さく頭を縦に揺らす。>>59
きっと彼が考えているのと同じように、帰ることを選んだ人間が、残ることを希望している人間に言えることは少なかった。
御崎が言い切る言葉の強さに>>62、僅かに唇を噛む。
それは此処でしか叶えられないものなのか、と問える程にも、彼のことを知らない。
同じように、"すきなひと"のところに行こうとした藤舎の痛みを知るわけでもなかった。
だから、自分が2人に向かって告げられることは、恐らくはもうひとつだけ。]
……どっちが何を選んでも、最後までは、付き合うよ。
文化祭を一緒に楽しむのでも、先に帰った奴らへの言伝でも、何でも良い。
やりたいことや願いがあるなら、俺に出来る限りは、叶える。
[──最後まで。
言い切って、2人のやり取りを見守るように口を噤んだ*]
(64) 2015/11/09(Mon) 21時半頃