―5月1日午後4時頃、第二封鎖線付近町内部―
[手伝えることもなくなり、各々が解散し始める。少しだけのつもりが、なんだかんだとこの時間まで残ってしまった。手には水と、女将さんがくれた林檎が一つ。]
もうこんな時間。
仮眠を取るには時間が足りないし、店の用意をし始めるのには早いし。
[今の酒場にはナッツとお酒ぐらいしかないが、客も来ないのだからさしあたって問題はないだろう。用意と言えば掃除と洗いモノぐらいか。何人かの仲間の女の子は店に来なくなったが、それでも暇を持て余すのが現状だ。惰性で今も店には行くが、働く意味はあるのか。]
…まぁ、やることもないしね。
[この格好ならそのまま店に行っても大丈夫だろう。作業の為に一つに纏めていた髪をほどき、結局は店の方向へと足を向ける。逃げたいとは思えない、一緒にいたい人もいない、いつ死ぬかも分からない今、いつも通り過ごすしかないのだし。]
(64) 2013/07/17(Wed) 21時頃