[無邪気な笑み>>59には、うん、だとか、ああ、だとか、煮え切らない返事を返す。
会話に着いて行くのも、歩調を合わせるのも、決して嫌とは思わなかったけれど。
ただただ後ろに続くのも、…たまに彼の歩みが緩まるのも、どこか情けなかった。]
…………、うん、
[曖昧な相槌の、ほんの一瞬。
にこにこと、普通の人間ならばつられて頬を緩めてしまいそうな子供の笑みが、ほんの一瞬だけ翳ったように>>60、…思えたのだけれど。]
……ぁ、あ、そうだ。
そうだね、……。
[それよりずっと詰まらない顔をしている自覚はあったから、確かめるつもりにもなれなかった。
対照的に、ふわふわと向けられる柔らかい笑いはそれまで通り。
ーー何より、自分のせいで、この子の表情が歪んだ なんて。
本当は解っていたとしても、…わざわざ思い知りたくなどない。]
(64) 2015/04/06(Mon) 16時頃