[ コートをクロークへ預け、装いを客人らしく整えて
パーティ会場へと足を運べば、
慣れない空間に聞こえてくるどこか聴き覚えのある音色>>49。
音楽には自信がないから、聞き覚えがあるように感じるのは気のせいかもしれない。とにかく、ヴァイオリンの音色は自分の昔の知人を思い出させるものだった。
パーティの客人はやはり煌びやかに着飾っていて、
それは俺だって同じなんだけど、
みんなお家柄を誇示しているようで 息苦しい。
でも目に留まったのは
その息苦しさとまるでかけ離れた格好>>61。
ここへ来る途中に見た彼だろうとは見当はつくが、あのままの格好でここへいるもんだからさっきより一層浮いている。
えええ。まさか、パーティの参加者? ]
いやぁ、俺はアンタの格好が、今一番面白いけどね。
[ 何やら一人呟く彼の声を聞きながら、
好奇心に任せて、こんにちは、なんて少し話かけてみようか ]
(64) 2017/01/05(Thu) 17時頃