――むかし?
そう、だったかな――……、ぁ、
[何かを思い出した、そんなフードの少女の声>>47に釣られるように、ぼんやりと蘇るいつかの記憶。
じわりと浮かび上がってくるのは、突然向けられたレンズの煌めきと、軽快なシャッターの音。自分はどんな反応をしていたっけ。]
………また、格好悪いところ、
みせちゃった、…かな。
[自身の姿をフィルムに残されたのなんて、初めてのことだったから――きっと先程と同じ。なんとも間抜けな顔をしていたに違いない。
そんな自分の収められたフィルムは、もしかしたらまだ、彼女の手元にあるのだろうか。]
………そうか、なら、…おかえり。
…その、おれより、もっと。
綺麗なものは、…たくさんあるから…。
[青年とのやり取り>>11>>47を聞きながら、ぽつりと呟いた言葉は、あくまで二人のやり取りを邪魔しない程度の声量。
――正直なところ、レンズ越しの彼女の瞳に自身がどう写っていたのか、見せてほしくはあるけれど。
……いや、でも、それを見るのも居た堪れないかもしれない。]
(63) 2015/04/10(Fri) 10時半頃