[扉を開いてまず目に入ったのが紅生姜頭だったとしたら、最寄コンセントから精いっぱいコードを伸ばしてドライヤーでも当てることにしよう。
飲み会の翌日じゃなかったとしても、深夜に働く禎光の寝起きに寝坊助の僕が遭遇するのはよくあること。
起こすわけでもなく、ただ風邪をひかないようにとドライヤーの風をむける。いつもぎりぎり届くところで行倒れているのは、一人用ソファーの場所がここだから、だろう]
ある程度乾いたら満足して、ドライヤーを片付ける。
朝食の名残はここまで届くが、寝起きは腹が空いてもなかなか食べ物が入らないから、一階にいる面々に挨拶だけして外に出よう。
ゆっくりのんびり散歩して、胃が起きてきた頃にまた戻ってこれるように。
途中の公園でポケットに隠した桜ひとひらを放してやろう、なんて計画を立てながら階段を降りていく**]
(63) 2019/04/26(Fri) 00時半頃