――オーレリアと――
ふぅむ、そんなに、御大層な人生だったとも、思えないんだが。
もしかして、生きたいと思うということが、つまり頑張るということだとしたら、見えなくなっていたのかも、しれないなあ。
空の星ほど頑張ったかは知らないが、君がそう言ってくれるなら、おれも頑張って、いたように思えるよ。
自分のしていることに慣れてしまうと、それが当たり前のように、思えるときがあるからね。
[>>28ただ、生きるために。役立たずと罵られ放り出されないために。死の恐怖を遠ざけるために、無理に鎧を着ていた日々は、遠い。
何時しかその鎧が、身の一部のようになって、怖さを忘れたおれは、黒騎士と字名されて大隊のなかに立っていた。
あとの人生は、黒騎士に支配されているようで。ただ黒騎士でいればよかったし、おれはそうして死んだ。]
(62) 2015/12/11(Fri) 19時半頃