[三年前の出来事で分かったことがある、いや、再認識したというのが正しいだろうか。
今の人類では下級種に対抗することが関の山である、ということだ。
それならば、と――自分は『エル・ドラード』を目指すことにした。
>>53十年も前に出版され回収されたとある絵本に出てきた題材。
何もなければ放っておけばいい。
外に出れば危うく、五十年以上前より今に至るまでゲートは強化されてきたのだから噂が昇ろうが檻から出ることは叶わない。
そのはずだ――だから……『エル・ドラード』は本当に存在するのだろう。
そうでなければ行動の一貫性がないのだ。
あるのならば、と――その手段を講じてきた。
下級種を退け対抗できれば「外」を歩くことが叶うのだから。
今日も平穏であれ、自分が事を起こすまでは。
そう考えながら大通りを歩いていた*]
(62) 2018/11/25(Sun) 13時頃