遅くなってすまない、スヴァットくん
さっき…昨日かな、も言ったね?
…私を、西へ連れて行ってほしい
[“黒”と名付けた愛馬に囁いて、共に厩を後にする。戦場に行くわけじゃないから、と言い訳のように言いながら、口の前に指を立てた。
今から出て、戦場や人の多い場所を避けて走ればどれくらいで着くだろうか。
転移魔法なんかが使えれば早いのだろうが、自分がやったらとんでもなく間抜けなことになりそうだ。]
彼処と此処で体を半分こ、は流石に嫌だよねぇ
日帰りは諦めるしか……!っぐ、…
[頭、というか内部に受けた衝撃のような何かに、咄嗟に頭部を押さえる。馬に寄り掛かりつつ治まるのを待てば、ゆっくりと歩き始めただろうか。
門扉で「許可書も無しにこんな時間に外に出せるか、バカ」と思わぬ足止めを食らい、数時間だけオマケしてもらえるよう頼み込むまであと少し。]
(61) 2014/07/15(Tue) 22時半頃