[小鳥井が答えるよりも少し早く、戸野谷の声(>>41)が聴こえた。
自然と視線は其方と向かう。
小鳥井と彼が並べば、まるで凸凹コンビだ。
くすりと笑みを零して、彼とも「おはよ」と朝の挨拶を交わせば、小鳥井の紹介(>>54)を耳にして初めての他校生に興味が惹かれた。
頭を下げる小鳥井の所作に礼儀正しさを認識しながら、人のいい笑みを浮かべて]
あ、じゃあ先輩っスね。
オレは2年の清瀬。
清瀬でも蒼人でも好きなように呼んでクダサイ。
[よろしく。と返答している会話の中で語尾が少し不器用なのは、慣れない敬語を使うからであって決して訛りではない。
戸野谷に向けられた会話を片耳に、時計を目を遣りながら時間を確かめれば、まだ歩いて向かっても大丈夫な頃合いだ。
――道のりは少し長いけれど。
もう一本道を曲がれば後はまっすぐ進むだけの道。
二人の会話の隙間を見計らいながら、身体を学校へと向けて]
とりあえず、行きましょっか?
コトリ先輩、トノヤ先輩。
(61) 2014/10/14(Tue) 21時頃