―Xday-3day・AM2:00頃・ハルヒラシティ、繁華街→レストラン街カフェ前―
[いい加減今宵は適当な顔にも中々会わない。
どこか焦るような、落ち着きのない気分に突き動かされるまま、直ぐ様現実に戻る事を拒否した足はレストラン街にまで伸びていた。
さっきの少女達をナンパでもすれば良かったかと、今更の事を思ってため息をつき、
ふと、カフェの大きなガラス窓越し、横顔を見止めた。
──見間違いか?いや、まさか。
僅か目を瞠り、首を捻ったのは一拍。
接近を促したのはこの気分の所為だろうか。先ほど突撃しておけば良かったとの後悔もあっただろう。
ゆっくり寄ったガラス窓を、拳でコンと叩き、人相悪い顔が口元に笑みを刻んで見せる。
トレイルは気付くだろうか。気付かれなければそれまで。
見間違いでなければ、久しぶりの顔。間違いならばよく似たパーツを選んだものだとの驚きをもって]
(60) 2014/03/11(Tue) 15時頃