— 3階・廊下 —[昇降口とは反対方向へと上って、ただ熱に浮かされたように歩く。歩くたびに文化祭の記憶が蘇る。不安や強張った気持ちは、徐々に、溶かされて行くのを感じる。麻薬が全身に染み渡るかのように。]……ちょっと、落ち着いたほうが、いいかもしれない。[自分に言い聞かせる。つい、ここまで来てしまって。さて、どうする。なんだか、おかしい。自分でも理解できる心の揺らぎに、抗えずに突き動かされるまま。変わり果てた3階の廊下を、ゆっくりと探索する。**]
(59) 2016/09/15(Thu) 02時半頃