[そうして、丁寧な説明をされたあと、少女は少し思案するようにじっと青年を見上げる]
トレイルさん……モンストリウム様と呼んだほうがいいのかしら。ここは見るからに豪華なお屋敷、いいえ、お城みたいだし
とにかく。私は、貴方達の世界を助けるために呼ばれたのよね。
[一度、確認のように繰り返してから、少女はこくりと小首を傾げる]
だったら、私の家族へ、何か補填のようなものはないのかしら。
政略婚のようなものでしょう?この召喚。
それはいいの。だって私、そのことについては幼い頃から納得していたもの。
でも、政略婚のような状況で、私の…というか召喚された人たちの家族に補填がないなんてフェアじゃないわ。
貴方達に一方的な恩恵があるだけじゃないの
[違う?と青年に尋ねる少女は先程小鳥のように怯えた姿からは想像もできないくらい勝気に堂々と、自分の取り分を確認しようとする意思を持った瞳で見つめている*]
(59) 2018/11/25(Sun) 15時頃