―昼前/大広場―
>>50
[オーレリア…オーレリア…?
名前を一つ一つ噛み砕くようにゆっくりと心の中で復唱する]
…あぁ!そうか、人狼の…!
[以前、体調不良の先輩の代わりに取材することになった”とある村の生き残りの一人”だと思い出す。しかしそこまでいって口を噤んだ。あまり愉快な話ではないし、今この村もその噂で持ちきりになっているからだ。あまり不安を煽るようなことはしたくない。それに取材時も表情こそ変えなかった彼女だって、辛くない話でないだろう]
こちらこそその節はありがとうございました。
本当にまたこんなところで会うなんて奇遇すぎて。
数日間だけどこっちに居る予定なんで、何かあればよろしく。
[空気を取り繕うように笑顔を向ける。
トレイルとオーレリアはさっき会ったばかりの関係のようだ。誤解をしていた自分が恥ずかしいとばかりに頭を掻く。それを踏まえ改めて食事の話をしようとすると、オーレリアは広場に降り立った一人の白い少女の元へと駆けていく。見覚えのない風貌にトレイルに向かってか、一人ごちてか、ぽつりと言葉を落とした]
あんな子この村にいたかなぁ?
(59) 2017/08/09(Wed) 22時頃