[尻に手をかけても、驚く様子は見られなかった。布越しに指を突き立ててその行為を仄めかしても、この男なら動じなさそうだが。
その推測を渇いた笑いが裏付ける。>>55
肉が硬くなりそうな声だ。Tシャツの襟元に鼻先を突っ込み、首に吸い付いて甘さを誘う。
その生い立ちは、対魔忍の仲間なら気の毒とでも思うのだろうか。
しかし生憎こちらは色欲だけが人生だ。特にどうということでもないという顔で、ベルトのバックルを外していく。]
ふぅん。じゃあ、それなりに上手そうですね。
本気出してもいいんですよ?
[楽しみです、と期待を含める物言いは、暗い過去を肯定的に捉えるものとも言えるだろうか。
しかし詰めが甘いと挑発されたら、くく、と低く笑いを漏らした。>>56]
隠すのをやめただけですよ。
お望みなら、元の口調に戻しましょうか?
[「ケイイチ」のままで事に及ぶこともできる、と提示しながら、引き抜いたベルトを床に落とした。
舌は首や鎖骨、弱いと気付けば耳へと彷徨う。手は腹からシャツの下へと滑り込ませ、胸板を探りながら返答を待つことにしようか。*]
(58) 2018/03/01(Thu) 21時半頃