[いつの間にか隣に人がいた。祈りが終わり、上へ上がろうとすると声をかけられ(>>51)皮袋を手渡される。中を見ると干し肉が入っていた。]
…ぁ、え
[困惑した。グロリアだけでなく彼女までもが無償の優しさを差し出した。自分だけで食べてしまおうとは思わないのだろうか。人の分まで横領しようとしていたことをひどく恥ずかしいと感じた。]
……ありがとう…
…本当にありがとう、ジリヤさま。
[それから、彼女と後から来たラディスラヴァとグロリアの亡骸を六階へ運ぶことになり、手伝った。人間の遺体とは思うより重いもので両腕を使う必要があった。負傷した肩はあまり肩があがらず、無理にあげて力を入れると思わず叫びたい程に痛んだが、そんなことはどうでもよかった。
他の部屋に対し、六階は何もない開けた部屋であった。そこに彼女を横たえ、続いて二階へ向かった。
つい数分前まで彼女といた部屋で今は彼女の亡骸にかけてやるものを探している。
どれも満足なものではなかったが、一番状態が良くて大きな麻の布を手に彼女の元へ戻る。それを彼女の上にかけてやり、顔まで覆った。そしてもう一度、彼女に手を合わせて黙祷した。]
(58) 2016/01/16(Sat) 18時半頃