150 Gangstas War


【人】 鉱滓皇帝 モスキート

[―――倒れた呻くモノを踏んで、腰に付けたナイフを手に取る。

苦しそうな声を上げるモノに対して腕を広げて押さえ、
胸の上に刃を置いた。]

ごめんね、じっくり愛してあげることは出来ないんだ。

[そう言って胸から下腹部まで縦に直線の傷を浅く付ける。
浅くであろうとも、じっくりと刃を体に走らされる痛みに、
そのモノは声を抑えることは出来ない。
そして、縦が終わったら次は横。
右胸から左胸にかけて、再度刃が通る。

紅い十字架が一つ完成し、震えるモノが一つ。
その周りには動かぬモノがたくさん。
彼女は傷口を抉るように指を走らせて血を救い上げ、
マスクを少しずらすとその血を舐めとる。

指を綺麗に舐め終わるとマスクを戻し、
何事も無かったかのように歩き出した。]

(58) 2015/02/13(Fri) 21時半頃

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