―― 三年前の出来事 ――
[三年前――あの日はとある実験を行った日だった。
下級種が嫌う音>>#2を研究していた自分は音を発生させている装置を無断で弄っていた。
音を嫌うということは「耳」に類似する装置があり、音を何らかの手段で感知し認識しているのだろう。
人でも例えば黒板に爪を立てて掻きたてる音が苦手であるように、下級種だけではなく上級キングスもそうした音を嫌うのではないだろうか。
いや――弱点があるのではないか。
そう考え装置の音の組み合わせを試していると当然のように>>26音波が乱れてしまう]
なるほど、共鳴をさせて――すると振動の……
[そう検証していると「事故」が発生した。
下級種が高塀にへばりついており――それだけならばすぐにどうということはないだろうと放っておいたのだが――>>19幼い子を襲ったのだという。
連絡を受けた自分はすぐに装置を元通りにして現場に駆け付けた。
そこでは>>26自警団の先輩であるヌヴィルが幼い子を庇い重傷を負っていた]
(58) 2018/11/25(Sun) 12時半頃