─朝・通学路─
[そうして、食事を終えて用意を整えれば、お気に入りのピンク色の傘を回しながら、良いお天気とは言えない道を私は進みました。
吹き付ける風の中にはちらほらと雪が混じっています。
このまま降り続ければブーツで踏みつけ生まれた足跡さえもその内消えてしまいそうですね。
お陰でスマフォを弄る手は悴みますし、寒さで震えた肩が上がり]
ふ、えっくしょいっ!
[ドサリと屋根から雪が落ちました。
普段、女子力に気をつけているはずなのに男の人顔負けのくしゃみ。
こんなものクラスメイトの誰かに見られていたら恥ずかしさで溶けてしまうかもしれません。
よそ見をしながらチラチラと。
運動神経は悪くない。そのおごりの結果、容易に取られた足元。
アイススケートの才能に恵まれなかった私はバランスを傾けて、衝撃。
ずるん、とド派手に白い世界にご挨拶をしました]**
(58) 2017/03/08(Wed) 16時頃