5月3日 朝7時 第二封鎖線付近
[ぼんやりと思考しながら歩く。町がこの状態で『普通』を装うのはむしろ不自然だろう。だから、適当に町を歩いてみることにした。
本人からしてみれば、緩やかに死に向かっているという意味ではあまり変わらない、というのが本音だった。その時期が早まるか天寿を全うするかの違いでしかない。一つだけ気がかりがあるとすれば他者も巻き込むということだろうか。]
(それはともかく。まあ、どっちでもいいわけだ。)
[何一つかわっていない、という意味で彼にとってはあまり興味のわかないことだった。自分だけが、世界から切り取られたような奇妙な感覚。それは感覚が麻痺しているのではないか?
だがそれはある意味でしあわせなことかもしれない。そんなことを取りとめもなく思考しながら第二封鎖戦の方へ向かっていく。特に、目的はないのだけれど。]
(57) 2013/07/24(Wed) 00時半頃