ー自室から食堂へ向かう途中ー
[朝食を、とは言ってもぶらぶらと探索しながらなので自然と遠回りになる。
首から提げた一眼レフで調度品をぱしゃり。
許可はとっていないが撮ってはいけないとも言われていないので大丈夫だろう。きっと。
そうして回り道していたそのとき。]
んん?
[食堂へ向かう道の先に人影。>>48
シックなスーツに身を包んだ後ろ姿。昨日の応接間にいただろうか?
記憶を探らずとも、ここに居て使用人出ないのならば参加者の一人だろうとあたりをつける。
なるほど、ようやく運が向いてきたらしい。
にっと笑って、リッカは彼の後ろ姿を付かず離れずの距離でこっそりと追いかけた。
その場で声をかけないのは、彼が何処かで腰を落ち着けてから話しかけた方が逃げられずに済むだろうという計算から。
それが食堂ならなおいい。美味しい朝ごはんに舌鼓を打ちながら楽しい取材に勤しむとしよう。
息を潜め、彼の後を追った。]
(57) 2016/07/29(Fri) 20時半頃