―車内―
[選んだ座席は、通路から向かって左奥……には既に先客の姿があったから、ジャニス・フォスターの隣に腰を下ろす事にした。余裕ある最後部の座席なら、大荷物の置き場に困ることもないはずだ。ジャニスの傍なら、余計な賑わいに苛まれることも無かろうという安堵もあった。
ミロは暗い。
夜闇の暗がりに等しく暗い。
そして静かである。
――いつも荷物をガシャンガシャンと賑々しく鳴らして登場するくせにと思われるかもしれないが、座ってしまえば物音も止んでとにかく静かだ。隣のジャニスに「おとなり、失礼します」と挨拶を兼ねて入れたことわりも、ごくごく控えめな声量でのものだった。]
――……
[ラーメン。東洋の料理だったか。NOODLEだ。
西訛りの言葉(>>40)が聞こえる。新鮮だ。
若者たち(>>36)は楽しそうだ。
そういった感想も心の中でのみ、静かに。]
(57) 2015/11/10(Tue) 22時頃